既にニュースやテレビで報道されていますが、2011年末に廃止か延長かで揉めていた証券優遇税制の二年間の延長(再延長)が決定しました。
以下、金融庁のサイトからの引用です。
目次(タップで各項目へ)証券の軽減税率の延長
○ 上場株式等の配当・譲渡所得等に係る10%軽減税率については、景気回復に万全を期すため、2年延長する(平成25年末まで)。
- これに伴い、少額投資非課税制度(日本版ISA)の導入時期については、平成26年1月からとする。
- 総合課税の対象とされる大口株主が支払いを受ける配当の要件については、発行済株式の総数に占める保有割合を、現行の5%から3%に引き下げる(平成23年10月から)。
引用ここまで。
引用元はこちら(PDF:121K)
証券優遇税制 二年間延長 正式決定
証券優遇税制は、上場株式などの配当や売却益などにかかる所得税と住民税の税率を「本則の20%から10%」に軽減する措置で、金融市場の活性化を目的に2003年に5年間の期間限定で導入され、2008年の金融危機などを理由に過去2回延長しています。
政府の2010年度の税制改正大綱では、2011年に証券優遇税制廃止、2012年1月からは税率を20%に戻し、少額の株式投資などを優遇する税制(日本版ISA)を導入する事を打ち出していましたが、軽減税率廃止による市場への悪影響を懸念する金融庁と国民新党に押し切られる形で、再延長となった様です。
なお、五十嵐財務副大臣の発言では「リーマンショックのような激変がない限り、3年後には税率を本則に戻すことを実施する」との事です。
つまり、「株の税率が3年後には20%に戻る」と言う事になります(´・ω・`)
総合課税 民主党
ところで、記事のタイトルの「総合課税 民主党」ですが、これは昨年の2009年8月に民主党の政調副会長で財務副大臣の「大塚 耕平」参議院議員が提唱していた方針で、「政権を預かった場合、なるべく総合課税にしていく」と過去に言って話題になった発言です。
総合課税は株トレーダーには馴染みの薄い税率ですが、FXトレーダーにはお馴染みの課税方法です。
FX CFD 税金 確定申告 節税 税率 計算 本 書籍という記事に書きましたが、総合課税の場合、所得税+住民税で税率は最大で50%になってしまいます(‘A`)
もし、こんな事になったら日本株の暴落は必至なので、今回10%の証券優遇税制が延長された事は、株式市場にとって幸いな事だと思います。
(関連記事)
(平成23年度税制改正 関連リンク)
- 平成23年度税制改正についてー 税制改正大綱における金融庁関係の主要項目(PDF:121K)
- 平成23年度税制改正要望項目(8月30日)(PDF:450K)
- 金融庁 平成23年度税制改正要望項目(PDF:441K)