中国武漢で新型肺炎発生
2019年12月12日に「中国湖北省武漢市」で発生した「新型コロナウイルス」により、世界中に新型肺炎の感染者が拡大しています。
新型コロナウイルスについて
正式名称「COVID-19」
新型コロナウイルスの正式名称は、2020年2月11日にWHOが定めた「COVID-19(coronavirus disease)」です。
医師「直訳すると、コロナウイルス病2019と言う変な名前になります。」
本来なら中国かぜ?
1918年に大流行した風邪が「スペインかぜ」なので、本来なら
- 中国かぜ。
- 中国ウイルス。
- 武漢かぜ。
- 武漢ウイルス。
となる筈です。
WHOの「テドロス事務局長」が
テドロス氏「地域や国名を示唆(しさ)しない、中立的な名称にした。」
との事から、「COVID-19」などと言う珍妙(ちんみょう)な名称に決定しました。
大きさは0.1μm程で極小
女性「コロナウイルスの大きさは0.1μm(マイクロメートル)程の極小サイズです。」
それに対し衛生マスクやN95マスクの網目は、コロナウイルスよりも大きいです。
- 直径5μm以上の粒子を遮断。
- 着用部分の隙間からの空気の漏れが大きい。
- 直径0.3μm以上の微粒子を95%以上遮断。
- 着用部分の隙間からの空気の漏れ率は10%以内。
マスクをしても
意味が無いと言う
事でしょうか?
ある程度は防げるわ。
詳しくは以下の記事を
参照してね。
濃厚接触で感染
人から人へと感染するのは「濃厚接触」のケースが多いです。
女性「濃厚接触と言っても、異性や同性同士でベッタリくっ付く事では有りません。」
濃厚接触とは、感染者と衣食住を共にしたり、2メートル以内で会話する事などを指します。
感染力は普通
ウイルスの感染力の比較には、「基本再生産数」と言う指標が用いられます。
基本再生産数とは、「何も対策を取らなかった場合、1人の感染者が周囲の何人にうつすかを推定した数字」です。
名称 | 基本再生産数 |
---|---|
新型コロナウイルス | 1.4~2.5人 |
インフルエンザ | 1.4~4.0人 |
SARS | 2.0~5.0人 |
水痘(水ぼうそう) | 8~10人 |
麻しん(はしか) | 12~18人 |
新型コロナウイルスの感染力は、インフルエンザの1.4~4.0人に近い数で、世間で騒がれている程、感染力は強く有りません。
加藤勝信厚生労働相も「新型コロナウイルスの感染者の8割は、他者に感染させていない」と述べています。
「インフルエンザと違い、感染しても発症しない人が多く、普通に行動出来るので結果として感染が広がってしまうのでは?」と言うのが当ブログ管理人の見解です。
新型コロナウイルスは、換気が悪いなど特殊な環境で一気に感染が拡大する傾向が有ります。
多くは無症状か軽症
新型コロナウイルス感染者の症状は、以下の様になっています。
割合 | 症状 |
---|---|
約8割 | 無症状または軽症。 |
約2割 | 中等症(入院が必要。) |
5% | 重症(集中治療室でないと生存出来ない。) |
新型コロナウイルスに感染した場合、多くの人は無症状か軽症で済みます。
女性「新型コロナウイルスなんて、へっちゃらよ!」
ただし、高齢者や基礎疾患の有る人が感染すると、症状が深刻化し死に至る場合も有ります。
致死率は低め
新型コロナウイルスや、その他のウイルスの致死率(ちしりつ)は、以下の様になっています。
名称 | 致死率 | 発生年度 |
---|---|---|
季節性インフルエンザ | 0.1% | |
新型コロナウイルス | 2%~3.5% | 2019年~ |
SARS | 10% | 2002年~ |
MARS | 35% | 2012年~ |
新型コロナウイルスの致死率は、数値上は決して低く有りません。
しかし感染しても気付かないケースが多いので、実際の致死率は数値よりもかなり低いと考えられます。
物体上のウイルス生存期間
人の体内から飛沫(ひまつ)として出たウイルスは、一定時間、感染力を維持します。
アメリカの報告書
新型コロナウイルスの生存期間は、アメリカの「COVID-19媒介物報告書」によると
素材 | 生存期間 |
---|---|
空気中 | 3時間 |
銅製品の表面 | 4時間 |
厚紙の表面 | 24時間 |
プラスチックの表面 | 2~3日 |
ステンレスの表面 | 2~3日 |
香港大学の実験
香港大学の「Alex W H Chin氏」らが、「室温22度、湿度約65%」で行った実験によると
素材 | 生存期間 |
---|---|
コピー用紙の表面 | 30分 |
ティッシュペーパーの表面 | 30分 |
木材の表面 | 1日 |
布の表面 | 1日 |
紙幣の表面 | 2日 |
プラスチックの表面 | 4日 |
ステンレスの表面 | 4日 |
衛生マスクの内側 | 4日 |
衛生マスクの外側(表面) | 7日 |
となっています。
インフルエンザの場合、半日ぐらいでウイルスの感染力が無くなります。
従って、新型コロナウイルスの生命力の強さが集団感染の原因かも知れません。
女性「コロナウイルスにはアルコール系消毒薬が特に有効です。汚物は消毒だ~!」
潜伏期間は14日間超?
アメリカの研究チームによると、新型コロナウイルスの潜伏期間(感染してから発症するまでの日数)は平均で5日間です。
研究チームは、感染の可能性の有る人は、自覚症状の有無に関わらず14日間の自主隔離が必要としています。
しかし14日間、隔離されたとしても、100人に1人は隔離解除後に症状が出てくる可能性が有るとも指摘しています。
さらに中国湖北省当局によると、同省で新型コロナウイルスに感染した70歳の男性が、感染したと思われる時点から27日間、新型肺炎の症状を示していなかったケースも有るそうです。
従って最長の潜伏期間は、14日間超(14日よりも長い)の可能性も有ります。
判明済み感染経路
中国の衛生当局の発表によると、新型コロナウイルスの主要感染経路は以下のケースで有ると述べています。
飛沫感染
男性「飛沫とは、感染者のくしゃみ、せきなどの飛沫の事です。」
感染者が咳(せき)をすると、コロナウイルスを含んだ唾液が約2メートル飛び散るので、それ以上離れれば安全と世間では言われています。
離れても感染?
しかし、豪クイーンズランド工科大学他の研究チームによると「咳やクシャミの飛沫は4メートル飛び、45分間、空中に留まる」との事です。
従って「換気装置の無い住宅、教室、職場」などの狭い密室で、窓を開放しない場合は要注意です。
この場合「例え何メートル離れていても飛沫感染のリスクが有るのでは?」と言うのが、当ブログ管理人の個人的な意見です。
接触感染
新型コロナウイルスは、「接触感染」でうつる事も有ります。
- コロナウイルス感染者が、ウイルスの付いた手で周りの物に触れる。
- 別の人がそれに触り、手がコロナウイルスに汚染される。
- もしくは感染者に直接接触し、手がコロナウイルスに汚染される。
- 汚染された手で「口、鼻、目」などを触る。
- 粘膜からコロナウイルスに感染する。
注意すべき場所・物
以下の様な不特定多数の人が触れる物や場所は、接触感染の可能性が有るので要注意です。
- 電車・バス・エスカレーターなどの手すり・つり革。
- エレベーターや自動ドアの開閉ボタン。
- 会社や自宅のドアノブ。
- 職場の備品、共用パソコン、レジ。
- スーパーのカートやカゴ。
- タッチパネル(ATM、外食店など。)
- セルフガソリンスタンド(静電気除去シート、給油ノズルに触れると感染。)
- 紙幣、硬貨などのお金。
- 体温計(感染者が使った体温計を使用すると感染。)
- スマホ、携帯、テレビやエアコンのリモコン(汚染された手で触るとウイルスが付着)
女性「汚染された吊り革や手すりを触った後、スマホを操作すると画面にウイルスが長時間付着します。」
つり革やによるコロナウイルス接触感染を防ぐグッズとして「グリッポン」
ドアの接触対策に「ドアオープナー」と言うグッズが売れているとテレビのニュースで紹介されていました。
個人的には「100均で手袋買えば良くね?」と思いましたが(^-^;
勿論、その手で顔に触れないようにして、帰宅後は洗濯する必要が有りますが・・
可能性の有る感染経路
以下は、現時点では可能性は少ないものの、可能性が考えられる感染経路です。
経口感染・糞口感染
中国国営の新華社通信は、新型コロナウイルスは「経口感染(けいこうかんせん)、糞口感染(ふんこうかんせん)」の可能性があると報じています。
経口感染とは、 ウイルスや細菌に汚染された食べ物を食べて感染する事を指します。
糞口感染とは 糞便が手指を介して経口摂取される事を指します。
トイレが原因で感染?
新華社通信の報道によると、ウイルスの遺伝物質が患者の便や直腸から採取した検体で見つかったそうです。
女性「つまり、トイレが原因でコロナウイルスに感染する可能性も有ります。」
対策として、トイレは蓋をしてから流し、利用後は手洗い・換気を徹底します。
その際、ハンドドライヤー(手を温風で乾かす乾燥機)は、エアロゾル感染の可能性が有るので避けた方が良さそうです。
海外旅行の際は、特に気を付けた方が良いです。
女性「日本のトイレットペーパーは水に溶けますが、中国や韓国ではトイレに紙を流せず、大きなゴミ箱に入れる場合が有ります。」
その結果、便の中のコロナウイルスが空気中に漂い、エアロゾル感染が起きる可能性も考えられます。
エアロゾル感染
中国の衛生当局の発表によると「閉鎖された環境で長時間、高濃度のウイルスの粒子を吸った場合、エアロゾル感染する可能性がある」との事です。
エアロゾルとは「気体中に浮遊する微小な液体または固体の粒子」を指します。
女子高生「エアロゾル感染は飛沫が空気中で混ざり合い、吸入して感染します。」
具体的には、飛沫がミストシャワーの様に滞空して一定時間、周囲に拡散する様です。
飛沫感染や空気感染に似ていますが、エアロゾル感染は飛散距離が短い「飛沫感染」や、飛散距離が広範囲な「空気感染」の中間的な位置づけです。
エアロゾル感染の場合、ビルやフロア全体で同じ通風経路を使う「セントラル空調」での感染拡大も考えられます。
循環式空調で集団感染?
横浜に帰港していた「ダイヤモンドプリンセス号」は、広い船内です。
従って、乗客同士は密着していません。
それにも関わらず、船内で712人の方が新型コロナウイルスに感染し、13人が亡くなりました。
その原因として考えられるのが、ダイヤモンドプリンセス号の「循環式空調システム」です。
循環式空調は多くの船舶で採用されていますが、船内の空気が船の内部だけで還流するので、外の空気と入れ替りません。
その結果「エアロゾル感染者が大量に出たのでは?」と言うのが、当ブログ管理人の個人的な考えです。
満員電車は低リスク
一方で「狭い車内で寿司詰め状態の満員電車から、新型コロナウイルス感染者が大量に出た」と言う話は、あまり聞きません。
女子高生「新幹線の場合、換気装置により常時換気を行っています。」
在来線の特急車両や普通列車も、外気取り込み用のファンや排気ファンにより常時換気を行っています。
これらの装置により、電車は窓を閉め切っていたとしても、車内の空気はおおむね6~8分程度で入れ替わっています。
可能性が低い感染経路
空気感染
新型コロナウイルスは、現時点では空気感染の可能性は極めて低いです。
女性「もし空気感染の能力が有るなら、N95マスクを常時使用しても完全に防ぐ事は出来ません。」