2011年8月4日に、日銀(日本銀行)が為替介入した時に書いた為替介入 市場介入 日銀砲 チャート以来の、為替介入に関する記事です。
2011年9月6日、スイス中央銀行は「過度なスイスフラン高を抑制する為に、為替介入を無制限実施する」と発表しました。
スイス国立銀行(SNB)声明 (2011年9月6日17時 発表)
- ユーロ/スイスフランの最低水準を1.20スイスフランに設定する
- 無制限に外貨を購入する用意がある
- 現在のスイスフラン高は、深刻な脅威となりデフレリスクをもたらす
- 景気見通しやデフレリスクに必要であれば一段の措置を講じる用意がある
スイス中央銀行は「1ユーロ=1.20スイスフラン」を上限に設定し、上限を上回るスイスフラン高が進んだ場合は、スイスフラン売り(ユーロ買い)の為替介入を無制限で実行します。
スイスフランに上限が設定されたのは、対ドイツマルク対策が行われた1978年以来です。
スイス中央銀行 スイスフラン売り ユーロ買い 無制限介入 チャート
スイス中央銀行(SNB)による為替介入の発表前は「1ユーロ=1.10スイスフラン」でスイスフランは取引されていましたが、「スイスフラン無制限売り介入」の発表直後には「1.20スイスフラン」に急激に下落し「スイスフラン安、ユーロ高」となりました。
ユーロ/スイスフラン EUR/CHF チャート 1時間足
上の「ユーロ/スイスフラン 暴落」チャート画像は店頭FX 相対FX取引のFX業者のセントラル短資FXの「クイックチャート・トレード」で表示したユーロ/スイスフラン1時間足チャートです。
「クイックチャート・トレード」は「移動平均線」「ボリンジャーバンド」を始めとした代表的な24種類のテクニカル分析が可能で、「フィボナッチ・リトレースメント」「相関チャート」と言った珍しい機能も搭載しています。
為替レートが、これ程大きな値幅で一瞬で動くと、レバレッジの高い取引をすると、スイスフラン急落時にロスカットが間に合わず、口座残高がマイナスになる可能性が有るので、レバレッジの高い取引はできれば避けた方が懸命です。
スイスフラン/円 CHF/JPY チャート 1時間足
上のチャート画像は、同じくセントラル短資FXの「クイックチャート・トレード」で表示したスイスフラン/円の1時間足チャートです。
スイス国立銀行による無制限介入の対象はユーロなので、円とは直接関係が有りませんが、スイスフラン/円チャートはFX ナイアガラとなっています。
為替市場では、日本政府・日本銀行も円高対策に踏み切る可能性があるとの思惑から円売りが進み、ロンドン市場でスイスフランは対円では1フラン=96円台前半から1フラン=90円ちょうど辺りまで急落しました。
SNB介入 スイスフラン売り ユーロ買い 理由 なぜ?
スイス国立銀行が「スイスフラン売り・ユーロ買い」の無限介入を表明した理由は、以下の通りです。
スイス国立銀行 無制限為替介入 実施理由
- 現在のスイスフラン高は、スイス輸出産業や観光業にとって深刻な打撃となっている。
- スイスフラン高は、デフレの深刻な脅威となっている。
これらの救援策として、スイス国立銀行は市場介入の実施に踏み切った様です。