上場Jリートの「ニューシティ・レジデンス投資法人」が民事再生法申請を申請しました。
民事再生法申請は、簡単に言うと倒産です。
以下、帝国データバンクのサイトからの引用です。
ニューシティ・レジデンス投資法人(出資総額909億3160万1400円、東京都港区六本木1-10-6、代表新井潤氏)は、10日9日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。
申請代理人は多比羅誠弁護士(東京都中央区銀座8-9-11、電話03-3573-1578)ほか4名。監督委員には腰塚和男弁護士(東京都千代田区神田須田町1-13-8、電話03-3254-6788)が選任されている。
当社は、2004年(平成16年)9月に、米国の大手不動産会社シービー・リチャード・エリスのグループ会社であるシービー・リチャード・エリス・インベスターズなどが、日本における不動産投資信託事業を目的に設立した不動産投資法人。
東京都やその近郊の賃貸マンションに特化した不動産投資を行い、シービーアールーイー・レジデンシャル・マネジメント(株)に運用を委託、2004年 12月に東京証券取引所不動産投資信託証券市場に上場した。2007年8月期には賃貸マンション5779戸で運用を開始、11物件を取得する一方、1物件を売却、期末時点の取得資産合計は104物件、1819億円と上場時の約3倍まで成長、収入高約57億3010万円(6ヶ月決算)を計上していた。
しかし、サブプライム問題に端を発した金融市場の混乱および信用収縮などで不動産業界が多大な影響を受け、当投資法人も新規融資および市場からの調達や保有資産の売却が思うように進まなくなっていた。こうしたなか、今月末までに取得予定資産の決済資金および借入金の返済資金の調達に支障をきたす事態となっていたことで、今回の申し立てとなった。
負債は約1123億6500万円(2008年8月末時点)で、負債規模は六本木開発(株)(負債1340億円、東京、2月破産)に次いで今年8番目の大型倒産となる。
なお、J-REITの倒産は初めてのこととなる。
引用ここまで。
上場Jリート初のデフォルト(破綻)
リートとは投資家から集めた資金をオフィスビルや賃貸住宅などで運用し、賃貸収益などを配当金として分配する金融商品の事で、平成13年の東証の市場開設以来、不動産ブームに乗り成長を続けてきました。
ニューシティ・レジデンス投資法人は賃貸住宅を投資対象とし、住宅リートでは国内第2位の規模を誇っていたものの不動産市況の悪化で、金融機関の不動産関連の融資が厳格化し、資金繰りが悪化していました。
国内株ニュース(破綻・上場廃止)を見ると、ここ数ヶ月で多くの企業が倒産していますが、その大半が不動産関連なので、不動産株を持っている人は要注意です。
なお、2008年に入ってから上場企業の倒産は、(株)新井組(東証・大証1部、10月民事再生法)に次いで23社目となります。