覆面介入とは?
非公表の為替介入
覆面介入(ふくめんかいにゅう) (英語表記:Covert interbention)とは
と言う意味です。
日銀職員「覆面介入では、為替介入を行っていることを公表せずに、秘密裏に行います。」
日銀が覆面介入を実行
日本では、日本銀行(日銀)が円相場を安定させるために覆面介入を実施します。
正式用語では無く隠語
覆面介入は正式な金融用語では無く、マーケット関係者が一般的に使用しているスラング(隠語)です。
通常の為替介入との違い
通常の為替介入と覆面介入は、為替介入の方法自体は同じです。
女子高生「ただし、介入後の通貨当局の対応に違いが有ります。」
通常の為替介入
通常の為替介入は、介入後に直ちに市場に介入の事実を公表します。
日銀職員「本日午前8時、1兆円の円買いドル売り介入を実施しました。」
覆面介入
覆面介入の場合は、介入直後に市場に介入の事実を公表しません。
日銀職員「為替介入? 知らんがな。」
覆面介入 実施理由
円安・ドル安の是正
急激な円安ドル高は「インフレによる物価高」
主婦「また食料品が値上げした・・」
逆に急激な円高ドル安は「日本の輸出企業の業績悪化」に繋がります。
作業員「輸出企業とは、我々自動車メーカーや家電メーカーなどです。」
円高で輸出企業の業績が悪化すると・・・
女子高生「日本経済や株価に悪影響を及ぼします。」
覆面介入 効果
円高・ドル高に誘導
為替レートが「円高ドル安」の場合、日銀が覆面介入で「円売り介入」を実施します。
日銀職員「介入によって円安ドル高になり、日本経済の悪化を防ぐ事が出来ます。」
為替介入の効果持続
通常の為替介入に続いて覆面介入を行うケースも有ります。
女子高生「追加で覆面介入を行い、通常介入の持続性を高めます。」
ヘッジファンドをけん制
ドルのショート又はロングポジションを持っている投機筋(ヘッジファンドなど)に警戒感を持たせ、揺さぶりをかけます。
日銀職員「急激なドル高や円高時は、日銀が覆面介入するわよ!」
ヘッジファンド「くそっ!日銀め~」
ドル売り・円売りの演出
ヘッジファンドに対し「市場にドルや円を売りたい参加者がいる」と言った錯覚を与えます。
過去の覆面介入
2024年4月26日~5月29日
2024年4月26日から5月29日は、介入の実施を公表しない「円買いドル売り介入」が総額9兆7,885億円で行われています。
2011年11月1日~4日
2011年11月1日から4日は、介入の実施を公表しない「円売りドル買い介入」が1兆円規模で行われています。
その他の俗称
隠密(おんみつ)介入
覆面介入は、隠密介入とも呼ばれています。
くノ一 「隠密とは、物事を人に悟られぬ様に隠して行うと言う意味です。」
ステルス介入
覆面介入は「ステルス日銀介入」とも呼ばれています。
日銀職員「ステルス(stealth)は、日本語で「隠密」や「こっそり行う」という意味です。」