覆面介入とは?
非公表の為替介入
覆面介入(ふくめんかいにゅう) (英語表記:Covert interbention)とは、外国為替市場で通貨当局(政府、中央銀行)が行う為替介入の一種です。
日銀職員「覆面介入では、為替介入を行っていることを公表せずに、秘密裏に為替介入を行います。」
日銀が覆面介入を実行
日銀職員「日本では、日本銀行(日銀)が円相場を安定させるために覆面介入を実施します。」

正式用語では無く隠語
覆面介入は正式な金融用語では無く、マーケット関係者が一般的に使用しているスラング(隠語)です。
通常の為替介入との違い
女性「通常の為替介入と覆面介入は、為替介入の方法自体は同じですが、介入後の通貨当局の対応に違いが有ります。」
通常の為替介入
通常の為替介入の場合、介入後に直ちに市場に介入の事実を公表します。
覆面介入
覆面介入の場合は、介入後に市場に介入の事実を公表しません。
覆面介入 実施理由
覆面介入には、以下の様な効果が有ります。
為替レートを円安に誘導
作業員「急激な円高は、日本の輸出企業の経営悪化を招き、日本経済に悪影響を及ぼします。」
それを防ぐ為に、覆面介入によって為替レートを密かに円安に誘導します。
為替介入の効果持続
日銀職員「通常の為替介入に続いて覆面介入を行う事により、介入効果の持続性を高めます。」
ヘッジファンドをけん制
ドルのショートポジションを持っている投機筋(ヘッジファンドなど)に警戒感を持たせ、揺さぶりをかけます。

日銀職員「円高ドル安局面では、私たち日銀が覆面介入をするわよ!」
ヘッジファンド「くそっ!日銀め~」
円売り需要の演出
ヘッジファンドに対し「市場に円を売りたい参加者がいる」と言った錯覚を与えます。
過去の覆面介入
2011年11月1日~4日
2011年11月1日から4日は、円売り介入の実施を公表しない「覆面介入」が1兆円規模で行われています。
その他の俗称
隠密介入
覆面介入は、隠密介入(おんみつかいにゅう)とも呼ばれています。

ステルス介入
覆面介入は「ステルス日銀介入」とも呼ばれています。
日銀職員「ステルス(stealth)は. 英語で「隠密」や「こっそり行う」という意味です。」