米自動車最大手のゼネラル・モーターズ(GM)が、ついに破産(破綻)しました。
以下、2009年06月2日のロイターニュースより引用です。
米GM、連邦破産法適用を申請
米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は1日、連邦破産法11条の適用をニューヨーク州マンハッタン破産裁判所に申請した。11条適用申請の規模としては全米史上で3番目、米製造業部門では最大となる。
米政府は追加で300億ドルの融資を実施し、新会社の株式60%を取得する計画だが、先行きは不透明とみられている。
3月31日時点で連結資産は822億9000万ドル、負債は1728億1000万ドル。GMの取締役会は前日5月31日、破産申請と米財務省による破産手続き計画を承認した。
GMの破産申請を受け、同社株はダウ平均株価の構成銘柄から除外され、ニューヨーク証券取引所(NYSE)でも「上場に適していない」として廃止された。
オバマ米大統領は、労働者と債権者の妥協により、存続・遂行可能なリストラ計画ができあがったとし、成功の機会はあると指摘。「うまく管理されれば、新生GMは(破産法の保護下から)脱却し、世界の自動車メーカーを追い抜き、再び将来の米経済にとってなくてはならない存在になり得ると強く確信している」と語った。
引用ここまで。
ゼネラルモーターズは何故、破綻した?
ゼネラルモーターズの破綻理由としては、以下が挙げられます。
ゼネラルモーターズ 破綻要因
- アメリカ同時多発テロ事件や、サブプライム問題によって自動車の販売台数が大きく落ち込んだ。
- ガソリン価格の高騰で低燃費の小型車やハイブリッドカーのニーズが多いにも関わらず、反対に小型車部門を整理・縮小させ、燃費効率の悪い大型SUVやピックアップトラックを作り続け、販売量が落ち込んだ。
- 販売量が落ち込んでも生産量を減らさなかったので在庫が増加した。
- 増加した在庫を捌くために、販売店へのインセンティブの上乗せや値引き販売を行い、企業収益が悪化した。
- 退職者の年金や医療費負担の増加。GMは給料や年金が非常に高額だった。
破綻してもポジティブ思考な ゼネラル・モーターズ(GM)
それにしても、私が昨日からニュースを見ていて驚くのが、とにかく関係者にポジティブな意見が多い事です。
オバマ大統領の発言もさることながら、GM関係者の方もテレビで
- 「新生GMは世界の自動車メーカーの頂点に立つ!」
- 「GMが開発中の新型電気自動車BOLT(ボルト)は他社には真似の出来ない技術、これで世界のトップに立つ!」
と言ったポジティブな意見が多数聞かれます。
「常にプラス思考で、失敗を恐れず猪突猛進するアメリカ人」
「常にマイナス思考で、失敗した時の事を考えて行動する日本人」
私にはどちらが良いのかは分かりませんが、日本人にはあり得ない、このアメリカ人の凄まじいバイタリティは見習いたいと思います。
なお、日本国内でGM車を販売している各営業所では現在、ほぼ通常通り業務が行われ、GM車のメンテナンスも通常通り行われています。
ちなみに本日のNYダウ平均は、GMの破綻を悪材料の出尽くしと好感し、+221.11ドルと大幅上昇しています。
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