最近、ユーロ下落が続いていて、10年ぶりに「1ユーロ=100円」を割る可能性が出ています。
ユーロ安の傾向は以前から続いていましたが、特にここ最近は以下の理由で急激にユーロ/円が下落しています。
最近のユーロ/円 急落の原因
- 2011年9月6日、スイス中央銀行 スイスフラン売り 無制限介入表明により、スイスフランに代わって円が以前にも増してユーロからの逃避資金として買われやすくなった。
- 2011年9月9日、ギリシャがデフォルト(債務不履行)するという噂が市場で流れた。
- ギリシャがデフォルトすれば、同じユーロ圏のアイルランド、ポルトガルと言った他のPIIGS ピッグスの国々にもデフォルト懸念が広がる。
- 2011年9月15日、シュタルク欧州中央銀行(ECB)専務理事が、イタリア・スペイン国債の買い入れに対する抗議で辞任。
- 政府・日銀(日本銀行)による円売り/ユーロ買い介入が期待出来ない。
直近のユーロの最大の懸念材料は、ギリシャのデフォルト
上記に挙げた「最近のユーロ/円 下落の原因」の中でも特に問題なのが「ギリシャのデフォルト懸念」です。
ここ数日間、市場は「ギリシャがデフォルトするかどうか?」よりも「ギリシャが、いつデフォルトするか?」という話になっていて、ユーロ暴落に拍車がかかっています。
以前、ギリシャ破綻 ギリシャデフォルト ギリシャショック ユーロ暴落 ギリシャ デモという記事に書きましたが、ギリシャ問題は簡単には解決する問題では有りません。
ギリシャが破綻(デフォルト)すると、どうなる?
もし、ギリシャがデフォルトすれば、ギリシャ国債を大量に保有する欧州金融機関のバランスシートが大幅に悪化し、金融不安や株価下落に繋がります。
さらに、アメリカの銀行も海外に持つ債権の半分がヨーロッパ向けなので、ヨーロッパで信用不安が高まると、リーマンショックのような状況が再び起きる可能性が有ります。
日本株は、ヨーロッパでの売上比率が比較的高いマツダ、京セラ、ソニー、キヤノンを始めとする輸出株が、ユーロ安により下落すると思われます。