海外FX業者 口座開設増加
2017年9月27日の日本経済新聞電子版でFX レバレッジ規制 10倍 いつから 2018年と報道された事から、一部で海外FX業者の口座開設を検討する方が増えています
海外FX業者 メリット
レバレッジが無制限
レバレッジ規制は国内のFX業者が対象なので、国外のFX業者の口座を開設すればレバレッジ規制の対象外となり、レバレッジ無制限でFX取引が出来るメリットが有ります。
国外のFX業者の中には、レバレッジ1000倍のFX業者も有ります
追証の無いゼロカットシステム
国内FX業者の場合、ロスカットが作動しない(間に合わない)為に口座残高がマイナスになってしまう可能性が有ります。
その点、海外FX業者の一部には口座残高がマイナスになっても帳消しにして「0」に戻してくれる制度が導入されている業者が有ります。
これらの制度は「ゼロカットシステム」もしくは「追証無し口座」「ゼロカット口座」などと呼ばれていて、預けた資金以上の損失は発生しません。
このゼロカットシステムのお陰で「口座残高がマイナスになるのを気にせずに、安心してハイレバレッジ取引が出来るのが海外FX会社の長所である」とされています。
日本のFX業者では無理
FXのブログやサイトを見ると「日本のFX業者もゼロカットシステムを導入するべき」と言った意見を多数見かけます。
中には、市議会議員までもがゼロカットシステム導入を主張しているサイトまで有ります。
しかし日本では、金融商品取引業者(FX業者など)による損失補填(そんしつほてん)が金融商品取引法により禁止されているので無理です。
そもそもゼロカットシステムには落とし穴が有ります。詳しくは後述します。
海外FX業者 デメリット
機能しないゼロカットシステム
海外FX口座の開設を勧めるサイトには「海外FX業者はハイレバレッジで、追証ゼロのゼロカットシステムが導入されているので安心」と言った事が書かれています。
しかし実際は、それらのFX業者の多くは「スイスフランショック」の時は、ゼロカットシステムが適用されませんでした。
例えば、海外FX業者の「FXDD」の場合「ゼロカットは顧客同意書に記されておらず、あくまでFXDD社がサービスで行っている事であり絶対では無い。」と言ってゼロカットを適用しませんでした。
「ジャンケンは心理戦」以前の問題だわ。
経営破綻リスク
2015年のスイスショックでは、ゼロカットシステムを採用していた海外FX大手「アルパリUK」が経営破綻しました。
米FX大手「FXCM」は、顧客のロスカットが間に合わず証拠金がマイナスになり、その総額は2億2500万ドル(1ドル=117円換算で263億円)にのぼりました。
米FXCMは、リューカディア・ナショナル(米投資銀行ジェフリーズの親会社)から3億ドル(1米ドル=117円換算で351億円)の融資を受ける事で何とか破綻は回避されものの、一時は経営破綻ギリギリまで追い込まれました。
なお、日本法人のFXCMジャパンは2015年(平成27年)8月に楽天証券 楽天FXに吸収合併されています。
ゼロカットシステムは顧客の損失をFX会社が負担しますし、ハイレバレッジはFX会社の巨額損失に繋がるのでFX会社は倒産リスクが増大する欠点が有ります。
サポートが英語
海外FX業者は、基本的にサポートは英語です。場合によってはカスタマーサービスに電話を掛けて英語で会話しないと解決しない様な問題が出て来ます。
日本の金融機関とは違い、正確かつ間違いの少ない事務処理も期待出来ないので、語学力が無いなら止めた方が良いと思います。
口座管理費を取られる
国内FX業者は、口座管理費を取られる業者は殆ど有りませんが、海外FX会社はFX 口座管理費を取られる業者が有ります。
例えばFXDDでは、1月1日、4月1日、7月1日、10月1日の時点で3ヶ月間(90日間)1度もトレード履歴のない口座に対し、30ドル(相当)の口座維持費が掛かります。
レスポンスが遅い
海外FX業者は日本からサーバーの距離が遠いので、国内FX業者に比べてレスポンスが遅くなりスリッページが発生しやすくなります。
従ってスキャルピングやデイトレードの様な短期売買には向いていません。
税率が高い
海外FX業者で得た利益は税金が総合課税になり、最大50%以上の税率になると言う問題点が有ります。
その点、国内FX業者なら税率は最大でも20%で済みます。
出金拒否や詐欺業者の可能性
金融庁のサイトの「無登録の海外所在業者による勧誘にご注意ください」にも明記されていますが、異常に高い上限レバレッジやゼロカットを売り物にするような海外FX会社は詐欺業者である可能性が有ります。
出金を拒否されたり、突然倒産して証拠金が戻らないと言った問題が以前から何度も発生しています。
「ボクと契約してレバレッジ1,000倍
追証無しで取引しよう!」
とメールが来たけど
どうしようかな?
あたしって、ほんと馬鹿。
海外FX業者 まとめ
上記の理由から当ブログ管理人は海外FX業者はオススメしません。
レバレッジが低くても、国内FX業者の方が無難なのでは無いかと思います。
そもそも金融のプロでも普段は5倍ぐらいのレバレッジが普通で、滅多に無いチャンスと判断した場合でもレバレッジ10倍くらいが常識です。
資金が少ない場合は、国内FX業者でFX 1,000通貨単位で取引する事をオススメします。