FX業界最高水準のスワップポイントで有名なフォーランドフォレックス(Foreland Forex)「フォーランドオンライン(Foreland Online)」が2010年1月26日の正午より、新規注文の受付が停止して取引停止となっており、騒動になっている様です。
まず結論を書きますが、「フォーランドフォレックスが倒産・破綻・営業停止(業務停止)・潰れた」と言った事や、「顧客のお金を持ってドロン」という訳では無い様です。
(私はフォーランドフォレックスの関係者では無いので断言は出来ませんが。)
以下、フォーランドフォレックス「フォーランドオンライン」からのメールより引用です。
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【重要】当面の新規注文受付停止、及び建玉縮減のお願い
==========================================================平素は弊社オンライントレード「Foreland Online」をご利用頂きまして
誠にありがとうございます。さて、この度の「金融商品取引業等に関する内閣府令の一部を改正する
内閣府令」により来たる2月1日から、お客様からのお預かり資産の
区分管理方法が金銭信託に一本化されることとなったことで、
FX業者がカバー取引先金融機関とカバー取引を行なう場合に
カバー取引先金融機関に預託する必要がある保証金については、
これまで以上に厳密に自己資金や銀行借入等で手当てする必要が
生じることとなりました。フォーランドフォレックスでは自己資金以外に、カバー取引先金融機関に
預託する保証金を一定以上確保してまいりましたが、上記規制強化等の影響により、
要手当て金額が増加することとなりました。
フォーランドフォレックスの財務状態は以前と変わることなく健全ですが、
以前より業界トップクラスの建玉数量を有する中、
今月初頭からは更にお客様の合計建玉数量が増加する一方であった事から、
カバー取引先金融機関に預託する必要がある保証金を自己資金等
だけでは賄えず、近日中にも不足する可能性がありますことを
お詫びと共にお知らせ致します。なお、お客様からのお預かり資産につきましては、信託保全スキームにより
区分管理されており、影響はございません。
フォーランドフォレックスは今期も順調に黒字経営を続けており、自己資本規制比率も
2009年12月末現在で434.2%と高い水準を保っておりますが、
フォーランドフォレックスが自己資金等で建玉数量に見合う保証金を預託出来ない場合、
カバー取引が制約を受けることとなり、
お客様向けサービスの継続が困難になる恐れが有ります。つきましては、下記対応策を取らせて頂きます。
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[1] 当面の間、全通貨ペアの新規注文の受付を停止致します
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緊急的な対策と致しまして、建玉数量の増加に歯止めを掛けるため、
本日(1/26)正午過ぎより当面の間(状態改善が確認できる迄)、
全通貨ペアの新規注文の受付を順次停止させて頂きます。
既に発注されている新規注文につきましても、一旦取消処理をさせて頂きます。
(決済注文は通常通りご発注頂け、発注済みの決済注文も有効です)
大変ご不便をお掛け致しますことを心よりお詫び申し上げます。——————————————————————–
[2] 建玉の全部又は一部決済のお願い(目安:1月27日午前6:59迄)
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現在、カバー取引先金融機関より建玉数量の大幅縮減を求められておりますので、
保有建玉の全部又は一部を決済する事による建玉縮減にご協力頂ければ幸いです。
(目安:1月27日午前6:59迄、お客様の任意のタイミングでご実行ください)
(100万通貨単位以上の建玉を保有している方は、特にご協力頂ければ幸いです)
大変恐縮ではございますが、ご協力の程何卒宜しくお願い申し上げます。⇒本日は全通貨ペアについて平常時より1銭(1pip)スプレッドが狭い
特別レートで提供致します(相場急変時等は除きます)。なお、出金につきましては、自己資金を一時的に用いることにより、
取引約款の規定である翌々営業日処理(午後1:00迄の依頼分)では無く、
通常時は原則翌営業日に実施させて頂いておりましたが、
手元資金だけでの対応で不足する場合、区分保管している信託口座より
当該金額分の出金手続きが必要となりますので、画面上等の振込予定日表記に
かかわらず、取引約款の規定通り翌々営業日処理となる可能性があります
ことをご理解くださいますようお願い申し上げます。
お客様からのお預かり資産につきましては、フォーランドフォレックスの資産とは別に
信託保全スキームにより区分管理されておりますので、ご安心ください。——————————————————————–
[3] 今後弊社サービスについて
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フォーランドフォレックスでは3-4月頃を目途に「トレール注文」「クォートOCO」「成行OCO」など
発注機能を大幅に強化した新システムを投入する準備を進めておりました。
お客様皆様方のご協力のもと、事業規模の見直しを進めることで、
サービスの継続が可能となった場合、各種ファイナンスの実施による
財務基盤の大幅強化に加え、各種規制に対応した新しいビジネスモデルの構築、
及びサービスの提供に全力で取り組ませて頂く所存です。皆様には大変ご迷惑をお掛け致しますが、サービス継続のため
建玉縮減にご協力くださいますよう何卒宜しくお願い申し上げます。本件につきまして、進捗がございましたら、
メールや取引画面TOPのお知らせ欄などにて適宜お知らせ致します。
このような事態となりましたことを深くお詫び申し上げます。
引用ここまで。
1.新規注文受付停止と建玉縮減は、金融庁による相対FX業者規制の弊害?
2010年2月1日より店頭FX 相対FX業者は、金融庁の指導で預かり資産の区分管理方法が金銭信託に一本化される事となりました。
一本化により、FX業者は顧客が入金した証拠金は別にキープして、カバー先には証拠金とは別の自社で調達した資金を差し入れる必要が生じています。
その為、スワップポイントが多く、顧客の保有ポジションが多いフォーランドフォレックス(Foreland Forex)「フォーランドオンライン(Foreland Online)」は顧客のポジションが増えれば増えるほど経営が苦しくなるという構図に陥っている様です。
今回のフォーランド騒動は、金融庁指導によるFX業者追い込み被害者第1号と言った所でしょうか(‘A`)
ただ、フォーランドフォレックス「フォーランドオンライン」の自己資本規制比率は2009年12月末現在で434.2%と高く、顧客が入金した証拠金は全額信託保全されているので、「フォーランドが顧客のお金を持ってドロン」と言う事は恐らく無いと思われます。
今回のフォーランド事件に対する、我々の対応は?
今回のフォーランドフォレックス事件は、信託保全義務化に伴う一過性の特殊要因が原因で起きた事件です。
よって今後、フォーランドフォレックスで、同じ事件が繰り返し起こる可能性は、ほぼ無いと言えます。
尚、「フォーランドフォレックス フォーランドオンライン」は、ポジションの持ち越しにより発生するスワップポイントが、業界最高水準の金利で有名なFX業者ですが、常時必ずしも全ての通貨ペアにおいて、スワップ金利がFX業界一位という訳では有りません。
よって、フォーランドフォレックスが不安なスワップ派の方は、スワップが多く、全額信託保全(完全信託保全)を導入している他社のFX口座をいくつか開設して、フォーランドオンラインのFX口座と併用される事をお奨めします。
FX 比較 ← FX業者各社の信託保全導入状況
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