以下、読売新聞2009年7月19日より引用です。
札幌市の投資関連会社「オール・イン(Allin)」が、金融庁に無登録で「外国為替証拠金取引(FX取引)」を行った上で、「月30~40%」の高配当をうたって全国約2万人の会員から総額100億円超の巨額資金を集めていた疑いが有る事が18日、関係者への取材でわかった。
北海道警は、金融商品取引法違反(無登録営業)の容疑で、週内にも、オール・イン本社と全国に数十か所ある関連施設を捜索する方針。昨年秋から、会員への配当が滞っている事から、出資金の運用が適切に行われていない疑いがあるとみて、詐欺容疑の適用も視野に捜査を進める。
無登録業者によるFX取引で集められた資金としては過去最大規模になる。
元会員らによると、オール・インは2007年夏頃から会員を募集。会員は、月額1万8000円を払えば、自宅などのパソコンでインターネットを通じて自動的にFX取引ができる専用ソフトウエアを利用でき、キプロスの電子マネー会社名義で開設されたオール・イン指定の都内の銀行口座に、1口10万~300万円を出資するという仕組みだった。
オール・インは高額配当をうたって会員を募集していたほか、会員が新たな会員を紹介すると、手持ち資金が増えるシステムを導入し、短期間で会員を増やしていったという。
しかし、昨年秋から会員への配当が遅れるようになり、解約が続出。出資金が返還されないトラブルが相次いでいるほか、北海道内にあるオール・インの関連施設が、法人税などの滞納で札幌国税局の差し押さえを受けており、資金繰りが悪化しているとみられる。
オール・インは、キプロスの電子マネー会社に送金された会員の出資金は、パナマの会社が運用していると主張。会員には、昨年秋から運用益の配当が遅れていることについて、海外会社側のシステムトラブルなどを理由に挙げている。
FX取引を行うには金融庁に営業登録を行わなくてはならないが、北海道財務局によると、オール・インは登録されていないという。
道警では、会員にFX取引ができるソフトウエアを有償提供する事が、金融商品取引法で制限している投資助言などの行為に当たると判断。週内にも、オール・インの札幌本社のほか、東京、大阪、宮城など少なくとも8都道府県のオール・イン関連施設の捜索を実施、取引の実態解明を進める。
オール・インは読売新聞の取材に対し、18日現在、回答していない。
引用ここまで。
関係有りませんが、当ブログ管理人はどうも「オールイン」を「オール印」と誤変換してしまう事が多いです。
1.オール・インによる被害総額は100億円超 FX詐欺事件で過去最大規模
以前から当サイトで注意喚起していたオールイン FXですが、ようやく道警が強制捜査に踏み切りました。
先日逮捕されたアライドの容疑者と同様、FX業者の不祥事では無く、FXをネタに使った単なる詐欺事件です。
株式会社オールインはFX業者ですら有りません。業者として必要な金融庁の許可も有りません。「FX」を餌とした、単なるマルチ商法です
そもそも、この低金利時代に月30~40%の高配当などという金融商品がある訳有りません(軍資金が比較的小額なら、FX キャッシュバック巡りなら月3割のリータンは一応可能ですが)
蛇足ですが、「オールイン」とは、ポーカーなどのカジノで有り金全部をかけることを指します。
まさに「有り金全部出せ」と言った所でしょうか。
2.ズサンな経営 オールイン
オールインがFX自動売買ソフトを謳っている「VictoryRun FX(ビクトリーランFX)」という自動売買ソフトですが、これが実は元々は競馬予想のソフトだったり、申込み書類には誤植が多かったり、運用資金を預るキプロスの会社の連絡先がインドになっていたりと、何から何までずさんな経営だったらしいです。まさにインド人もビックリ。
(注:右の写真は、正確には自動売買ソフトではなく接続用ソフトとの事です。)
3.オールイン会社概要
運営会社名 | 株式会社 オール・イン | |||||||||||||||
代表取締役CEO | 森 克彦 | |||||||||||||||
所在地 | 〒001-0010 札幌市北区北10条西1丁目10-1 浦野ビル6F |
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TEL | 011-708-1800 | |||||||||||||||
FAX | 011-708-1801 | |||||||||||||||
代表アドレス | info@allin.jp | |||||||||||||||
資本金 | 1000万円 | |||||||||||||||
事業内容 | ・ショッピングモール展開
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4.FX自動売買・売買シグナル・テクニカル分析は信頼性の高い製品の使用を
最近のFX業者の傾向として、伊藤忠グループのFXプライムやセントラル短資FX、FX Online Japan(エフエックス・オンライン・ジャパン)、NTTスマートトレードなどが売買シグナル/テクニカル分析ソフトをリリースしたほか、サザインベストメントがシステムトレード(自動売買)「トレードメッセンジャー」を発表したりと、トレード支援系のソフトを相次いでリリースする傾向が見られます(サザは不活動口座管理料を徴収されるのがネックですが)
今は無償でこういったプロ仕様の分析ツールやシステムトレード(自動売買)が使えるので、わざわざ怪しい業者の変なソフトに大金を払う必要は有りません。
なお、当サイト及びこちらのFX比較サイトで紹介しているFX業者や証券会社は、いずれも金融庁に登録されている正規の業者です。
金融庁の登録業者であるかどうかの確認については、金融庁のホームページにある「金融商品取引業者登録一覧」で確認する事が出来ます。
「業務の種別欄」の「第一種」の欄に○印が付いていれば、FX業者として金融庁に認可されていると言う事になります。
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