外貨MMF(外貨建てMMF)は、「Money Market Fund(マネーマーケットファンド)」の頭文字を並べた呼び方で、早い話「いつでも好きな時に解約できる外貨預金」の様な物です。
外貨MMFは、格付けの高い米ドル、ユーロ、ポンド、豪ドル、ニュージーランドドル建ての短期証券で運用する投資信託です。
短期証券の具体例として「各通貨国の政府が発行した証券、高い格付を有するCP、預託証書、銀行引受手形」などが挙げられます。
外貨MMF FX 違い 比較
FXと外貨預金の比較に関しては、FXに記載されているので、ここではFXと外貨MMFを比較した場合の違いを挙げてみます。
外貨MMF デメリット(欠点、短所)
- FXよりもスプレッドが広く、取引コストが高い(米ドルで往復50銭~1円、豪ドルで往復1円40銭~2円程度)外貨MMF 外貨建てMMF 手数料 スプレッド 比較
- FXと違い、スプレッドが買いと売りで二重に徴収される。
- 利子所得が問答無用で源泉徴収される。(為替差益がマイナスでも課税される。)
- FXに比べて金利(スワップポイント)が低い。
- レバレッジが掛けられないので、資金効率が悪い
- 注文が施行される時間帯が決まっているので、事前に購入レートが分からない。(安いと思ったときに即座に買えない。外貨が値上がりした時に注文が施行される時がある。)
- FX ショート 売りが出来ないので、円安傾向の時しか儲ける事が出来ない。
- 指値注文(さしねちゅうもん)、逆指値注文(ぎゃくさしねちゅうもん)が出来ない。
- FXと違い、FX ツール チャート 売買シグナル、FX自動売買 FXシストレ システムトレードと言った高機能な取引ツールが無い。
- キャッシュバック キャンペーンを実施している業者が少ない。FX キャッシュバック
- 分別管理で、信託保全が無い
デメリットは、こんな所でしょうか。
豪ドルが相場より2円近く値上がりして約定する事も
例えば上のデメリットにある「注文が施行される時間帯が決まっている」に関してですが、一例として以前、豪ドルが下落していた2010年5月21日の金曜日に楽天証券 外貨MMFで「日興豪ドルMMF」を2000通貨程買ってみました。
FX 1,000通貨 意味
豪ドル オーストラリアドル NZドル ニュージーランドドル 下落 急落 暴落 理由 原因
下の「注文番号130」は、朝8時57分に豪ドルが安いと思って1,000通貨注文を入れてキャンセルした時の履歴で、注文時の豪ドル/円レートは73.53円となっています。
上の「注文番号131」は、朝9時1分に2000通貨で注文を入れなおして約定した履歴ですが、注文が施行される午後2時までの間に、豪ドル/円レートは約2円ほど値上がりして、約定レートは75.50円になってしまいました。
クルクル詐欺どころの話では有りません(‘A`)
楽天証券 外貨MMFの場合、注文が施行されるのが午後2時で、約定レートも午後2時時点のレートで約定するので、朝、レートが安いと思って注文しても、注文が施行されるまでの間に為替介入 市場介入などの理由によってレートが大幅に値上がりしてしまう場合が有ります。
スプレッドもFXに比べると割高
楽天証券で「日興豪ドルMMF」を購入した場合、往復で1円40銭のスプレッドコスト(手数料)を取られます_| ̄|○
他の証券会社で豪ドルMMFを買った場合、往復で2円の手数料を取られる場合も有ります。
もし、これが朝8時57分にFXで2000通貨注文していたら、約4千円儲かっていた事になります。
FX 1,000通貨単位 手数料無料
外貨MMFのメリットは?
外貨MMF メリット(利点、長所)
- 10通貨単位から買付可能。FX 売買単位 取引単位
- 為替差益が非課税(公社債投資信託では譲渡差益に課税されないという原則が、外貨建てMMFにも適用されます。)
メリットはこんな所でしょうか。
FXと比べるとメリットは少ないものの、2の「為替差益が非課税」と言うのは注目すべき点です。
外貨MMFとFXの使い分け
外貨MMFは、「自分もジェイコム男 BNF氏の様に、短期間で大儲けしたい」と考えている人には向かない金融商品です。
「貧乏だけど大金持ちになりたい」という人は、FXをお奨めします。
「元々大金持ちなので、リスクは取りたくない」とか「年間数%でもいいから、のんびり資産を増やしたい」という人の場合、外貨MMFの方が向いていると思います。
ちなみに私の場合、短期~中期の外貨投資はコストの安いFXで運用し、数十年先を見据えた長期運用の場合のみ、外貨MMFで運用しています。
基本的に外貨MMFは、数年~数十年売らないつもりで買っています(`・ω・´)
なお、楽天証券の「口座開設費、口座管理料」などは一切無料です。